インプラントの目的は、不正咬合を改善して口腔内の衛生環境を整えることにあります。歯を失う主な原因のひとつに歯周病がありますが、歯周病になるにもさまざまな理由があります。
そのうち3つを挙げるとするならば、歯石・歯垢の放置による歯周病菌の侵食、喫煙や生活習慣病など普段の生活によるもの、そして不正咬合(噛み合わせの悪さ)となるでしょう。歯周病菌は定期検診などによるプラークコントロール、生活習慣は規則的な正しい生活を送るなどすることで予防できますが、不正咬合は自力で予防することができません。
歯の噛み合わせは、上下・垂直方向にかかる力に強いという特徴があります。しかし、不正咬合に見られる斜め・横からの力には弱く、歯周組織に負担がかかってしまいます。また、歯ぎしりも歯周組織を壊すおそれがある生理的運動とされており、こうした場合は失った部分に義歯やブリッジを入れても治りません。
インプラントでなければ治らない場合があるのです。