左下奥歯を抜かれてしまい、抜かれた場所に親知らずを、移植して欲しいと来院された患者様のレントゲン写真です。僕は必ず抜く前に、そこに何を入れるか相談し、決定してから抜歯術を行います。なぜなら抜歯するとその部位(組織)が痩せてしましまうからです。これが後に、患者様に大きな不利益をもたらします。

 喪失歯を修復することを欠損補綴と、呼んでいます。そのオプションには、入れ歯、ブリッジ、インプラント、そしてもう一つの選択肢として歯牙移植があります。但し、抜かれてしまう歯に代替えとなる歯が必要です。例えば親知らずのように余分にあって、噛み合わせに関わってないものが適したドナー歯になります。

 次に、レントゲン、CTを撮影、十分な検査をします。このケースでは、抜歯されて2ヶ月が経過しているので、歯列、歯茎をスキャナーで撮影し、3D化し、プランニングしました。

ドナー歯を支える組織があることを確認し、最適な位置に移植します。

 移植歯がくっつくメカニズムは、肝細胞(どんな細胞にも変化できる細胞の源)が重要です。歯根には幹細胞が存在します。これをいかに細胞分裂させ、結合組織を産生させると、顎の骨と結合するのです。つまり再生医療の概念が不可欠です。

 そして外科術のテクニックも重要です。迅速かつ無傷に抜歯を行い、それを丁寧に植立しなければなりません。歯根に付着している幹細胞を守らなければいけないからです。

 

意外なことに、移植から1ヶ月後には、移植歯を使って普通に食事をしてもらうこと。つまり早期リハビリテーションが大事です。その後確実に根管治療を行い、

被せ物を作り上げて、完成します。

 当医院での歯牙移植5年生存率は約93%です。10年生存させて成功だと考えて、日々臨床に取り組んでいます!

ヒロデンタルクリニック