3月27日初診、60代男性、「下あご左、奥歯が痛い」と、来院されました。診査診断の結果、奥から2番目(第一大臼歯)が破損、3番目も歯茎の内部に埋まっていて、保存出来ません。したがって、3歯失うことになるので、抜歯後の補綴処置は、入れ歯かインプラントによる修復処置が必要となります。よくお話し合いをすると、患者様はよく噛んで食事をしたいと言われ、インプラント治療を希望されました。

そして、本日は保存不可能歯2本の抜歯術と成長因子(PRGF)による温存術を行います。採血を行い、それを遠心分離機にかけ、成長因子を抽出、加工します。タイミングを見計らって、局所麻酔、そして周囲の組織を損傷しないように慎重に抜歯術を行い、抜歯窩(歯を抜いた凹み)に丁寧にゲル状に硬化させた成長因子を補填します。表層には同時に抽出したフィブリン膜で覆い、縫合して終了です。

採血量は、わずか18mlです。抜歯窩温存術を行うと、2、3ヶ月でインプラント埋入することが出来ます。次回は、インプラントの設計について述べます。

ヒロデンタルクリニック